『鉄コン筋クリート』

感想書くのが難しいです。コミックが好きすぎて。
いままでの松本大洋作品の映画化というか実写化と違って今回アニメですし(でも『青い春』は好きでしたよん)、あのコミックの中に広がってた鉄コン筋ワールドに色がついて実際動き出してシロやクロが屋根走り回る風景を映像化してみたいと思うのもすごくよく分かる。でもね、やっぱあの子たちがどんな風に空を駆けて、ケタケタ笑って、叫んでっていうのはやっぱコミック読んで受け手自身がいかようにも感情移入できる醍醐味というか、だからこそ余計に大好きで泣けちゃってたまらないものがあると思うので、正直ビミョーだったかも。悪いとは言わないけど、イタチ場面はエヴァっぽいなと思ったりしたし。しかし声あててた二宮くんもともかく、蒼井優ちゃんはほんと芸達者だなーと改めて思った。
あとは終わりのクレジットで製作に携わってた会社のクレジット?GONZOからガイナックスから竜の子プロまで(ジブリがあったかどうかはわかんないけど)何社あったか分かりませんがすんごいなーと感心。以上。
『ダーウィンの悪夢』

タンザニアのビクトリア湖で行われている巨大魚ナイルパーチ漁とそれに付随する産業、様々な弊害を描いたドキュメンタリー。公開された各国で大きなリアクションが起こったり、日本でも公開に当たっては大使館から申し入れが配給会社に送られたりと様々な話題を起こしている問題作。
映画を観たからといって国内に流通してるタンザニア産のナイルパーチはもう買わないとかヘンな抗議行動に出るのも安直すぎとは思うけれど、たしかに見終わった後にはいろいろと考えさせられる作品でした。ここで起こっていてみせられたことを単なるグローバリぜーションの弊害とだけ考えてしまってよいものか。アフリカにはほっとけないことがたくさんありすぎて、その手を貸す先を間違えると自立できるものもできないんじゃないかと思ったり。西側というかほかの大国と商売する手だてを持つ人間だけがたくさん食べて普通の人らしい生活をし、食べられない人は徹底的に全く食べられなければ生活していく手だてもないという二極化やら、またその原因が何かは明らかなのにみんなそろって援助がほしいと言われてもね…。援助の物資を渡しても自分たちでそれを奪い合って殺しあいが起きたりって自分たちでどうにかならないのかなあと思ってしまう。だからといってほっとくのがいいというわけではないんだけれど。
もうちょっと西側相手に金を儲けたら自分の国に利益を平等に還元するとか、そういう革命的な人材がいたっていいだろうにとちょっと悲しくなってしまったのでした。
原題:Darwin's Nightmare 監督:フーベルト・ザウパー 2004年製作
(ドキュメンタリー)
『ジャパニーズ・ストーリー』

2004年アジアフォーカス福岡映画祭での上映に続いて今年のオーストラリア映画祭でも上映された2003年製作のオーストラリア映画。この作品でトニ・コレットは同年のオーストラリアでの映画賞の主演女優賞をほとんど総なめ、また日本人青年を演じた綱島郷太郎も助演男優賞のノミネート多数など評価も高かったのですけれど、日本では未公開。
元彼のパートナーとともにコンピューターソフトの会社を共同経営するサンディは、日本からやってきた鉄鋼会社経営者の御曹司の現地案内役を押しつけられる。もともと地質学が専門なのにいきなりの営業、それに得体の知れない日本人相手とあってサンディは全く気乗りがしない。初めてあった青年ヒロはレディファーストもへったくれもなければ、何を話しかけても「ハイ」のひと言。ヒマさえあれば携帯電話で日本の友人と電話をしているのだから。しかし内陸の鉄鋼採掘所へ視察にむかった二人は砂漠地帯で車が立ち往生するアクシデントをきっかけに次第に互いを理解しようと心も通わせるようになる。たが再び突然の事故が二人を襲う。
『火に照らされて』
『武士の一分(いちぶん)』

観るまでは好評も単なる話題づくりやらリップサービスに過ぎないんじゃないかと思っていたのだけれどキムタクがよかったです、ほんとに。いや、映画が始まって最初のうちはまだなんか一人だけずいぶん垢抜けててとってつけたような裃姿じゃないの?とか訛りだけ浮いてるような現代風の言い回しなんとかならんのか、と思わないでもなかったのだけれど、キムタク扮する新之丞が失明してからのお芝居になったらそんなこと忘れて見入ってしまいました。奥さん役の壇れいさんが少し入れ込みすぎに見えないでもなかったので、その分内気な、というか感情をあんまり表に出さないんだけど伝わってくる抑え気味のお芝居が対照的で印象にのこったし、見えてないのに見えているかのような狂気のまなざしというか劇中でもなんどか出てくるそのくだりの場面もよく演じていたと思います。殺陣もなかなか上手で正直見直しました。別にそんな重視している賞ではないのだけれど日本アカデミー賞の主演男優賞のノミネートを彼、辞退したとのことですが、なんの自信を持って受けてよかったんじゃないかと思います。決して派手な大作ではないと思うけどうちの親の年代のお客さんが見てもきっと十分鑑賞に耐えられる…といっちゃかなり失礼ですが きちんとした人情やら夫婦の愛情を描いた愛すべき時代劇になっていたのでは。世話人の笹野高史さんや緒方拳さん、桃井かおりさん、あといかにも憎らしいとはいえ結果としてあちらも武士の一分を通した敵役に扮した三津五郎さんなど脇の配役もさすがでしたが、やっぱキムラさんはよかったと思いますです、はい。
『敬愛なるベートーヴェン』

耳が聞こえないベートーヴェンが第九を完成〜晩年に至るまで、彼を支えた写譜師の女性との交流を描いた物語。原題のCopying Beethovenは譜面の写譜と、彼が写譜師アンナに「君はベートーヴェンになりたがってる」みたいなセリフがあったように神から才を与えられたような彼を模倣しその域に達し理解するような意味があるのかなと思うんだけど、これって本当の話なのかしら?と思ったらフィクションなのだそう。そうなんだーと思ったところでなんだか冷めてしまいました。スミマセン。
第九自体はそれだけでいつ何時聴いてもすごい曲と思うので演奏場面にはもちろん感動したんですが、たしかに耳に問題を抱えている彼が作品を作り上げるまでには周りの助けもあったかもしれないけど、アンナが舞台でお手伝いしちゃうあの場面はあんな風にみせちゃうのはフィクションにしてもやりすぎじゃないかとも思わないでもなかったです。ベートーヴェン自身のセリフがあったように、実際にも見えるか見えないかは別にして神様が使わしてくれた音楽の天使がなにかが彼についていたからそんなハンディにもかかわらず曲を創り出すことができたのかもしれないけども、あの見せ方はなんかちょっとしっくり来ないものが残ってしまいました。あの溺愛していた甥っ子はその後どうしたのだ?とか気になったり。
第九でなくて大フーガで物語を閉めたのはお話の展開としてみせるものはあったけれど、全体的にもうちょっとベートーヴェンかアンナかどちらかのお話し整理してつめられそうな気がして微妙にも感じました。ゲイリーがベートーヴェンを演じた『不滅の恋』は、まったく期待していなかったのもあって?結構感激した記憶があったんですけどもね。エドさまベートーヴェンも指揮棒を振る姿は「のだめ」の玉ちゃんとは全然違ってちゃんとさまになっていたのだけれどけどけど…(…一緒にするなって。。)
というかやっぱ邦題の「敬愛なる」っていうのは日本語としてヘンだと思います。
原題:Copying Beethoven 監督:アニエシュカ・ホランド 2006年製作
出演:ダイアン・クルーガー、エド・ハリス、
『上海ルンバ』

中国映画生誕100周年を記念して撮られた映画なのだそうです。
1940年代の上海。名家に嫁ぎ上流社会の息のつまるような暮らしに居心地の悪さを感じていた元舞台女優のワンユイは『風と共に去りぬ』を観たことがきっかけで演じることの楽しさを忘れられない自分に気づき婚家の反対を押し切って撮影所の門を叩く。そこで出会ったのは人気俳優でシングルパパのアチュアン。主演同士・同じ撮影所の仲間同士ということで演技に影響触発されながらも、やがてお互いの境遇を知るうちに惹かれあうようになる二人だが、ワンユイは先の結婚で式の当日に夫になるはずだった男性が病死したという過去にもかかわらず自分との結婚を望み、女優への仕事復帰も彼女の気持ちを汲んだ上で了解してくれた夫ハンティエンを裏切ることはできないと苦悩する。やがて撮影は当時の社会を風刺した脚本に当局の許可がおりず中断され、過去に政治犯の容疑で投獄の経歴のあるアチュアンはしばらく身を隠し、ワンユイも再び息苦しいハイソな生活へとかえることになるが…
『キングス&クイーン』
『自娯自楽』

天真爛漫な村長のひとり娘ルーホアにほのかな恋心を抱いている村の青年チーホン。女優を目ざすルーホアはある日町へオーディションを受けに出かけるが、そのとんでもない大根役者ぶりで撮影所には全く相手にされず結果は当然ボツ。落ち込んで涙する彼女の様子を影から見つめて心を痛めるチーホンだったが、町で結婚式帰りの人々が家庭用ビデオで記念撮影に興じている姿に「これなら自分にも映画が撮れる」とひらめく。主演はもちろんルーホアだ。かくしてチーホンはなけなしの金をはたいてホームビデオを購入。家財や家まで抵当に入れて 村を上げての手作り武侠映画の撮影が始まった。



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