『ドリームガールズ』

Dreamgirls
原題:DREAMGIRLS ドリームガールズ 監督:ビル・コンドン 2006年製作
出演:ジェイミー・フォックス、ビヨンセ・ノウルズ、ジェニファー・ハドソン、エディ・マーフィ
 
 「One Night Only」のキャッチーなフレーズが耳に残っていたのできっとそうなんだろうなーと思っていたんですが、81年にブロードウェイで初演された同名ミュージカルの映画化作品。ダイアナ・ロスの在籍したシュープリームスが限りなく元になっているということで話題になっていたものの、たしかミュージカルは彼女のお気に召さなかったんじゃなかったっけ。でもこの映画ならきっと気に入るんじゃないでしょうか。なんてったって彼女の役にあたるディーナは決して野心むき出しの役柄ではないですし演じるのは人気のビヨンセですし。また脱退した元メンバーとの和解の場面で迎えるフィナーレも理想的だし。
 なーんて書いてみましたが、映画はおもしろかったです。デトロイトでスターを夢見る女の子たちのサクセスストーリーと次のステージへの旅立ちというお話の分かりやすさに楽曲のよさ、それに加えて映画ならではのゴージャスなステージングを堪能。もう一回でも劇場のデカいスクリーンで観たいなあと終了直後に思いました。

 役者は歌える人々をそろえたのがよかったというか、やっぱ向こうの人たちは芸達者だなあと改めて感心。アカデミー賞ノミネートはじめ賞レース今のところ総なめのエフィ役J・ハドソン、あれはもー助演の域を超えているというか主役でいいじゃん、って感じ。こないだのグラミー賞で新人賞を獲ったキャリー・アンダーウッドやら去年二冠のケリー・クラークソン同様オーディション番組「アメリカン・アイドル」出身ということですが最高のデビューを飾った感じですね。このあとどう個性を伸ばせるかというのもあると思うけど先が楽しみではあります。ビヨンセは個人的にはあんまし好きじゃないんですけども、これぐらいの出張り具合なら十分許容(←偉そう)。オスカーの楽曲賞でノミネートになっている本作からの3曲はこの映画のための書き下ろしなんだそうですけど、その中では一番おいしいと思われるバラードを彼女が歌ってるのはまあしょうがないんでしょうねー。

 映画の舞台は60〜70年代の音楽業界ですがどんなに良い曲でも黒人ミュージシャンのR&Bやソウルファンクが視聴地域が限定されているブラックミュージック専用局でのヒット止まりで、よい楽曲は次々白人ミュージシャンにパクられ全米規模でヒットしていき、また黒人ミュージシャンの音楽も軽めで耳障りの良いポップ路線にすることで同様にヒットを飛ばすというのは興味深いところでした。J・フォックス扮するマネージャーのカーティスが売れ線重視でやがてはポップ路線からさらにディスコタイプの路線で売り進めようと傾いていくと、それまで曲作りを担っていたエフィの兄CCがソウルを失ったとセリフを残して去りますが、やっぱそういう想いを抱いてブームを眺めていた人もいるんだろうな、とも思ったり。そういう意味では今のR&Bだったり、またメッセージ的なラップが受け入れられているのは健全なことなのかもしれないですね。

というわけでたぶん、あと1回は観にいきそうな予感。

ドリームガールズ@映画生活
@渋東シネタワー

タグ : アメリカ映画 ミュージカル